■脂肪の種類
脂肪つまり体脂肪を意味するのですが、およそ12歳頃までの成長期に体内での保有数が決まると言われている脂肪細胞に蓄積され、生きるエネルギー源として消費されます。一般的に幼少期に太っているとその後も太りやすくなるのはこの作用の結果です。
この体脂肪には大別すると、皮下脂肪と内臓脂肪に分類され
皮下脂肪は、おなか・おしり・太ももなどに付きやすく、内臓の保護・エネルギーの貯蔵・体温保持等の重要な役割を持っています。皮下脂肪型肥満はその形状から「洋ナシ型肥満」と呼ばれます。
内臓脂肪は、内臓の周りに付く脂肪で内臓の位置を正しく保ったり、衝撃を和らげるクッションの役割を持っています。皮下脂肪に比べると落としやすいのですが、動脈硬化や脳卒中などの病気の原因となる特徴があります。内臓脂肪型肥満はその形状から「リンゴ型肥満」と呼ばれます。

■脂肪細胞の種類
白色脂肪細胞は、エネルギーを中性脂肪として蓄える作用がり脂肪の蓄積率がとても高くなります。いわゆる中性脂肪となります。
褐色脂肪細胞は、幼児期から成人期になるにつれ減少し心臓の大動脈の周囲、腎臓の周囲等に残るだけの特殊な脂肪組織です。心臓や腎臓を寒さから守り体温を維持する作用と脳の満腹中枢からの刺激により摂取した過剰なエネルギーを燃焼さす作用があり、白色脂肪細胞と正反対の作用があります。

■脂肪酸の種類
飽和脂肪酸は、バター、ラードなど食用油脂に多く含まれる脂肪酸で、多く摂取すると血液中のコレステロールを増加させます。
不飽和脂肪酸は、魚やオリーブオイルなどに多く含まれる脂肪酸で、身体の各組織に栄養を与え、一般的にコレステロールの分解を促進されることから体に良い脂肪酸と言われています。
不飽和脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分類されます。
一価不飽和脂肪酸は、オレイン酸が代表的なもので、オリーブ油やアボガドに多く含まれています。善玉コレステロール(HDL)を減らすことなく悪玉コレステロール(LDL)を減らしてくれます。
多価不飽和脂肪酸は、リノール酸やリノレン酸が代表的なもので植物油(紅花油、コーン油など)や青魚(秋刀魚、いわしなど)に多く含まれています。摂取しすぎると悪玉コレステロール(LDL)だけでなく善玉コレステロール(HDL)も減らします。
多価不飽和脂肪酸は一価不飽和脂肪酸に比べて酸化しやすくいですが、コレステロールを低下させる働きが大きくなります。
エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)は中性脂肪を減らす働きがあり、血栓予防の作用もあります。
DHAの特徴は集中力や記憶力を高めEPAの特徴は血液をサラサラにする作用があります。

つまり、カロリーコントロールやエクササイズの方法など、摂取するエネルギー源によって対応方法も様々となるのです!
そしてバランスの良い食事は当然に必須となるのですが、摂取する脂肪の種類をより詳細に理解することでダイエットや健康維持にも大きな差を生み出せることになるのです。